時系列データの時間発展をグラフで見ることができます。
d次元の時系列データを空間のなかの軌道として見ることができます。
視点を自由に移動してアトラクタを見ることができます。 また、カラー表示やHyper Axisによって3次元を超える空間の視覚化も可能です。
自己相関は時系列が持つ時間相関性を調べるのに用います。また、これが埋め 込みのラグを決定する材料となるという研究結果もあります。
時系列データ
の
自己相関は式(1.1)で計算されます。
時系列データのパワースペクトラム を計算して、グラフ表示します。
パワースペクトラムは時系列が持つ周期性を調べるのに用いられます。一般に カオスは連続的な周波数特性を持ちます。
パワースペクトラムは時系列データを高速フーリエ変換することにより計算さ れます。
埋め込みデータを空間のなかの軌道として見ることができます。
視点を自由に移動してアトラクタを見ることができます。また、カラー表示や Hyper Axisによって3次元を超える空間の視覚化も可能です。
時系列データ
をd次元の状態空間にアトラ
クタを再構成するには、適当な遅れ時間(ラグ)
ごとのd個のデータで
d次元ベクトル
を作成します。
d次元の時系列データや埋め込みデータの フラクタル次元 を推定して、グラフ表示します。
フラクタル次元の推定は、まず時系列データの二点間距離ヒストグラムを作成
します。ヒストグラムのi番目のクラスである二点間距離を
とし、ヒストグラムを
で表します。ここで、多項式
を用いてヒストグラムを
で近似します。この
dが推定次元になり、ヒストグラムの頻度が最大になる
から
小さい方へ変えていきながらその都度dを計算します。このとき対象となっ
ている
を cutoffといいます。
d次元の時系列データや埋め込みデータの リアプノフスペクトラム を計算して、グラフ表示します。
カオスの性質のひとつに軌道不安定性がありますが、リアプノフスペクトラム
はこの指標になります。たとえば、3変数の散逸力学系の場合のリアプノフ指
数は、リミットサイクルならば
の組、カオスならば
の組を
持ちます。
もとの力学系が未知の時系列データからは、その ヤコビ行列 は当然わかりません。そこ で、アトラクタ上のある1点とその周辺の点に注目し、mステップ後のその点 と周辺の点の距離の変化からヤコビ行列を推定します。リアプノフ指数は推定 されたヤコビ行列からd成分が計算されます。リアプノフスペクトラム推定 では、その時間収束性を見ることも重要であるので、そのd成分のスペクト ラムは時間毎に求められます。
d次元の時系列データや埋め込みデータの リカレンスプロット を表示します。
リカレンスプロットで出力されたパターンから、時系列の 周期性 、 非周期性 や 構造に関連した情報を視覚的に得ることができます。
また、全体の質感の一様さが時系列の定常性 を反映し、質感が全体に渡って一様でない場合は定常的な時系列が得られてい るとは言えないという研究結果もあります。
d次元の時系列データまたは埋め込みデータ
のリカレンスプロットは、
(
は適当な
ノルム)の値をカラーで表して表示グラフ上の座標
にプロットすること
で作成されます。
d次元の時系列データや埋め込みデータから 非線形モデル を同定して、 それを用いた短期予測 を行います。
非線形モデリングには式(1.2)で与えられる 動径基底関数(Radial Basis Function、以下RBF と略す) ネットワーク を用いています。
ここで、
は入力ベクトル、
は
RBFセンター の位置、
は動径
基底関数、Nは用いるRBFセンターの数、
は
重み係数、
はユークリッド距離です。
動径基底関数
は
その形状が0を中心に対称となる関数です。ChaosTimesでは
ガウス関数 を用いています。
RBFネットワーク の
をもとの時系列データから求めることにより、非線形モデルを同定し、それを
用いて予測を行います。
サンプルデータとして、差分方程式 と常微分方程式 をいくつか 用意しています。
用意されている方程式を計算して、その時間発展やアトラクタをグラフ表示す ることができます。また、計算結果はファイルから読み込んだ時系列データと 同じ様に扱うことができます。
サンプルデータの方程式はAppendix Aに記載 してあります。