Tips on LaTeX

Copyright (C) 1999 Taiji Yamada<taiji@aihara.co.jp>


endfloat.sty version 2.0 を (j)book, (j)report スタイルでも使えるようにする

図表を文書の後ろにまとめられる endfloat.sty ですが、book 環境や report 環境ではうまく動きません。これは、endfloat.sty が chapter を考慮していないためです。そこで、chapter が定義されているような環境でも正しく動くようにこれを修正しました。 日本語用では、図の挿入位置が欄外に印字されるように改造してあります。

ちなみに、下記の jfrontispiece.sty は、このスタイルファイルとの併用も考慮してあります。


jfrontispiece.sty - 口絵用スタイルファイル

このスタイルファイル jfrontispiece.sty は、書籍のための原稿を書くのに jbook.styjreport.sty などを利用している場合に、第一章以前の図は「口絵」と見なしてしまうためのスタイルファイルです。

使用方法は、jbook や jreport のスタイルオプションに jfrontispiece を追加して下さい。

これを使うと、下図のようになります。

(これは、第一章以前に置いた figure 環境)

(それを「まえがき」で参照した例)

(そして、第一章以降の図は通常と同じになるし、口絵も参照できる)

 

詳しくはサンプルファイル jfrontispiece.tex, jfrontispiece.dvi を見て下さい。

ちなみに英語用は frontispiece.sty です。


ieicej.sty version 1.2 のためのパッチ

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このパッチ ieicej-1.2b.sty.diff は電子情報通信学会の和文論文誌の LaTeX スタイルファイルである ieicej.sty の version 1.2 の以下の不具合を修正します。

また、ieicej.sty は図表目次に使われる *.lof*.lot を吐き出してくれません。これを実現するには、以下の赤色の行を追加すると実現できるのですが、なぜがサンプルについてくる readme12.tex の一つの表でひっかかるので、このパッチには含まれてません。しかし、通常の使用には問題無いと思います。
\long\def\@caption#1[#2]#3{\par
 \addcontentsline{\csname ext@#1\endcsname}{#1} % <- 挿入
 {\protect\numberline{\csname the#1\endcsname}{\ignorespaces #2}} % <- 挿入
 \begingroup
  \@parboxrestore
  \normalsize
  \@makecaption{\csname fnum@#1\endcsname}{\ignorespaces #3}\par
 \endgroup}

ieicej.sty version 1.2 の拡張提案 - 所属を併記できるようにする為のパッチ

電子情報通信学会の和文論文誌の LaTeX スタイルファイルの ieicej.sty の version 1.2 において、以下のような書き方が出来ません。
\authorentry{茅ヶ崎 次郎}{Jiro CHIGASAKI}{Yokohama,CORP}
つまり、どうしても二つの肩書を「併記」しなければならない場合に「,(カンマ)」で区切ってリストを並べることが出来ないわけです。これは困りました。そこで提案なのですが、複数の所属を並べて記述できるようなスタイルファイルを作成し、そのパッチ ieicej-1.2c.sty.diff を用意しました。

これにより、以下のような体裁になります。

ついでなので、ほとんどあり得ないことだと思いますが、一応、「現在の所属オプション」でもリストを指定できるようにもなっています。
\authorentry{茅ヶ崎 次郎}{Jiro CHIGASAKI}{Yokohama,Tokyo}[Otaru,CORP]
これだと以下のようになります。
これらの例のように「論文」「レター」などに対応しています。また、併記したところに「,(カンマ)」を入れるべきかどうかは判断に悩みますが、入れた方が見やすいと個人的には思います。

このスタイルファイルがオフィシャルに採用されるかどうかはわかりませんが、要望が多ければ考慮されるようになるのではないでしょうか。まずは、みなさんのご意見を聞きたいと思っています。


ieicej-draft.sty for ieicej.sty version 1.2 - ドラフト作成用スタイルファイル

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このスタイルファイル ieicej-draft.sty は、例えば以下のような目的で使います。

このスタイルファイルを利用するには、ieicej.sty に則って作成したLaTeXソースの先頭 \documentstyle[...]{ieicej}\documentstyle[...]{ieicej-draft} と変更します。この ieicej-draft.styjarticle.sty をベースに作成されていますので、``12pt,a4j'' や ``twocolumn'' などの jarticle.sty でおなじみのスタイルオプションを好きに指定できます。つまり、このスタイルファイルは、ieicej.sty に則って作成したLaTeXソースを、ieicej.sty の独自のマクロを吸収しつつ、細かいレイアウトは無視して、使い慣れた jarticle スタイルでコンパイル可能にするためのものです。

例えば、以下のようにすると、下図のようになります。

\documentstyle[11pt,a4j,letter]{ieicej-draft}


さらに、オプションで lofloat を付加すると、下図のように、図表目次が最後のページに付加されます。

\documentstyle[11pt,a4j,letter,lofloat]{ieicej-draft}


また、図表を最後にまとめて印刷できる jendfloat.sty を併用すると、下図のように、本文中の欄外に図の挿入位置が書かれ、図が最後に描かれます。

\documentstyle[a4j,invited,jendfloat]{ieicej-draft}


さらに、以下のように endfloatlofloat の併用も可能です。

\documentstyle[a4j,invited,jendfloat,lofloat]{ieicej-draft}


ちなみに、現在のところ ieicej-1.2 付属の readme12.tex をコンパイルする場合、上記の lofloatオプションを有効にすると一つの表でエラーが起こりますが、通常のTeXソースでは問題無いと思います。(エラーを回避した readme12.tex)

また、スタイルオプションで default と指定すると、A4 を想定した原稿の推敲によさげなページサイズになります。


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