SNS は便利である。
なかでも大きな長所は、情報がとにかく早く、新鮮であることだと思う。
事件、災害、交通、地域の出来事、イベント、製品の話題、個人の感想。こうした情報は、新聞やテレビ、一般のウェブサイトより先に、SNS に現れることが多い。現場にいる人が、その場で写真や動画とともに発信することさえある。
この「今、何が起きているか」を知る能力については、SNS は非常に強い。
地域の細かな情報や、まだ記事にもなっていない出来事、利用者本人による率直な感想などは、従来のウェブ検索だけではなかなか見つからないこともある。
だから私は、SNS を使わない方がよい、とは思わない。
むしろ、情報の速さと鮮度を求めるなら、SNS はかなり有用である。
一方で、積極的におすすめしたいとも思わない。
SNS はサービスごとに性格がかなり違い、広告、推薦アルゴリズム、短い動画、フォロワー数や「いいね」といった仕組みによって、知らず知らずのうちに時間や注意を奪われることもある。詐欺的な勧誘や、刺激の強い広告、真偽の怪しい情報に出会うことも珍しくない。
そして、情報が早いということは、検証される前の情報も早く広がるということでもある。
ここはSNSの長所と短所が、ほとんど表裏一体になっているところだと思う。
もう一つ大切なのは、時間の使い方である。
SNS は見始めると際限がない。本来やるべき仕事や勉強、創作、生活の時間まで奪われてしまっては本末転倒である。
特に本業を持つ人にとっては、SNS は仕事そのものではなく、あくまで情報収集や交流のための補助的な道具と考えた方がよいと思う。
必要なときに見て、必要な情報を得たら離れる。
本業の邪魔をしない範囲で、時間を上手に配分しながら使う。
このくらいの距離感が、ちょうどよいのではないだろうか。
昔ながらのウェブでは、自分から情報を探しに行くことが多かった。それに対してSNSでは、向こうから情報が次々と流れてくる。この違いは意外に大きい。
それでも、「今」を知る道具としてのSNSの価値は高い。
だから結論は、
「新鮮な情報を得るために使ってみてもよい。ただし、流れてくるものを全部信じず、本業や生活の邪魔にならない程度に。」
これが私の「SNS の消極的おすすめ」である。
Written by Taiji Yamada <taiji@aihara.co.jp> at 2026/10/08.乳幼児や子どものネット利用が問題視される背景には、スクリーン利用全般の問題がある。SNSだけが原因ではない。
しかし、利用時間を引き延ばし、注意や承認欲求を強く刺激するSNSの仕組みが、この問題を悪化させる一因になっているとは考えられる。