記号の読み方

口頭で記号を伝える際、その記号の名称を互いに知っていないとなかなか伝わりません。そして、ユニコード時代の現代、極めて膨大な記号が用意されているだけでなく、元々は別のグリフを代用していた記号も他にきちんと用意されていたりします。その結果、記号が意図しない別の似た記号になってしまったり、間違った記号を使ってしまい、結局相手にも伝わらないということになりがちです。ここでは記号の正式名称として Unicode 6.3 及び JIS X 0213:2004、加えて俗称をまとめておきますので、記号を呼ぶ際に正確な名称を使うようにしましょう。しかし、それでは伝わりにくい場合は、備考に記した「俗称」の方が通りがよいかもしれません。

印刷用も用意しておきましたので、自由にお使い下さい。

以下の表で APL とあるのは A Programming Language の略です。

ISO-646、ユニコード基本ラテンにある記号の読み方

記号日本語名Name in Unicode備考
空白Space
!感嘆符/エクスクラメーションマークExclamation Mark, factorial俗にビックリマーク
"ダブルクォーテーションマークQuotation Mark他にダブルクォート(doublequote)と俗称
#番号記号/シャープNumber Sign音楽記号「♯」とは別の記号
$ドル記号Dollar Sign
%パーセント記号Percent Sign
&アンパサンド/アンド記号Ampersand
'アポストロフィApostrophe, APL quote他にシングルクォート(singlequote)と俗称
(始め小括弧/始め丸括弧Left Parenthesis俗にレフトパレン
)終わり小括弧/終わり丸括弧Right Parenthesis俗にライトパレン
*アスタリスクAsterisk
+正符号/加算記号Plus Sign
,コンマ/カンマComma
-ハイフンマイナスHyphen-Minus, hyphen or minus signハイフンまたはマイナスで通用。負符号/減算記号「−」とは別のコード
.ピリオド/終止符Full Stop, period, dot, decimal pointドット、小数点で通用。
/斜線/スラッシュSolidus, slash
:コロンColon
;セミコロンSemicolon
<より小不等号Less-Than Sign小なり。始め山括弧「〈」とは別の記号
=等号Equals Sign
>より大不等号Greater-Than Sign大なり。終わり山括弧「〉」とは別の記号
?疑問符/クエスチョンマークQuestion Mark俗にハテナマーク
@単価記号/アットマークCommercial At, at sign
[始め大括弧/始め角括弧Left Square Bracket俗にレフトブラケット
\逆斜線/バックスラッシュReverse Solidus, backslash
]終わり大括弧/終わり角括弧Right Square Bracket俗にライトブラケット
^サーカムフレックスアクセントCircumflex Accent空白との合字。ハット(hat)は俗称
_ アンダーライン/アンダースコアLow Line, spacing underscore空白との合字。アンダーバーは和製英語
`グレーブアクセントGrave Accent空白との合字。他にバッククォート(backquote)と俗称
{始め中括弧/始め波括弧Left Curly Bracket, left braceレフト(カーリー)ブレイス
|縦線Vertical Line, vertical bar破断線「¦」とは別の記号
}終わり中括弧/終わり波括弧Right Curly Bracket, right braceライト(カーリー)ブレイス
~チルド/チルダTilde空白との合字。波ダッシュ「〜」とは別の記号

〜括弧は「〜括弧、〜括弧閉じ」でも伝わるとは思いますが、正確には上記のように「始め(Left)〜括弧、終わり(Right)〜括弧」と呼びます。

ISO-8859-1、ユニコードラテン1補助にある記号の読み方

記号日本語名Name in Unicode備考
 ノーブレークスペースNo-Break Space俗にハードスペース
¡逆感嘆符Inverted Exclamation Mark俗に逆さビックリマーク
¢セント記号Cent Sign
£ポンド記号Pound Sign, pound sterling
¤不特定通貨記号Currency Sign
円記号Yen Sign, yuan sign
¦破断線Broken Bar, broken vertical bar
§節記号Section Sign
¨ウムラウト/ダイエレシスDiaeresis空白との合字。ダブルドット(ddot)は俗称
©著作権表示記号Copyright Signコピーライト記号
ª女性序数標識Feminine Ordinal Indicator上付きaと近似
«始め二重山括弧引用記号/始めギュメLeft-Pointing Double Angle Quotation Mark, left guillemet非常により小「≪」や left double angle bracket「《」とは別の記号
¬否定Not Sign
­ソフトハイフンSoft Hyphen, discretionary hyphenマイナスハイフンとは別の記号
®登録商標記号Registered Sign
¯マクロンMacron, overline, APL overbar空白との合字。バー(bar)は俗称。オーバーライン/論理否定記号「 ̄」とは別の記号
°Degree Sign空白との合字
±正又は負符号Plus-Minus Signプラスマイナスで通用
²上付き2Superscript Two, squared2乗
³上付き3Superscript Three, cubed3乗
´アキュートアクセント/プライム記号Acute Accent空白との合字
μマイクロMicro Signギリシア小文字MUとは別のコード
段落記号Pilcrow Sign, paragraph sign
·中点(ラテン)Middle Dotkatakana middle dot「・」とは別の記号
¸セディラCedilla空白との合字
¹上付き1Superscript One
º男性序数標識Masculine Ordinal Indicator上付きoと近似
»終わり二重山括弧引用記号/終わりギュメRight-Pointing Double Angle Quotation Mark, right guillemet非常により大「≫」や right double angle bracket「》」とは別の記号
¼4分の1Vulgar Fraction One Quarter
½2分の1Vulgar Fraction One Half
¾4分の3Vulgar Fraction Three Quarters
¿逆疑問符Inverted Question Mark, turned question mark俗に逆さハテナマーク
×乗算記号Multiplication Sign, z notation Cartesian product掛け算記号で通用
÷除算記号Division Sign, obelus割り算記号で通用

JIS X 0213非漢字には他にも多くの約物、合字、全角記号があります。

参考文献

  1. The Unicode Standard, Version 6.3 - C0 Controls and Basic Latin
  2. The Unicode Standard, Version 6.3 - C1 Controls and Latin-1 Supplement
  3. JIS X 0213非漢字一覧 - Wikipedia
  4. The Phonetic Alphabet for Small and Medium Enterprises in Japan - 日本の中小企業向け通話表
Written by Taiji Yamada(山田 泰司) <taiji@aihara.co.jp> under Public Domain.